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東京薬科大学, 堀場 信秀

肺結核とは?

症状は症例によって異なるが、初期結果では通常無症状で、本疾患に特異的なものはない。再熱結核では慢性に経過する咳、痰、血痰、微熱が認められるが、一般に、呼吸症状よりも、体重減少、寝汗などの消耗性の全身症状が顕著である。

病態および病理学的特徴

肺結核は結核患者が咳やくしゃみをしたときに飛散したしぶきのなかに含まれる結核菌を吸入することで感染する。結核菌が肺に感染したら、まず急性の炎症反応がおき初感染病巣が形成される。この病巣から一気に血管中に結核菌が放出されると、広範な臓器への播種が起こり粟粒結核を発起する。その際、胸部X線像は、何千個もの2から3mmの90〜95%は無自覚のまま経過し、ツベルクリン反応が陽性となり、病巣部は石灰化する潜伏感染状態となる。このような不顕性完成状態では、免疫機能が低下した場合、いかなる年齢でも活動化する恐れがある。再燃結核は一般的に初感染から1〜2年以内に、AIDS、糖尿病などの発症に続発して生起したり、また、ストレスのある時期、ステロイド治療期間、もしくは体の抵抗力が弱ってくるころに発病する(既陽性発病)。

治療

現在使用されている11種の抗結核薬がある。実際の使用に関しては感受性のある薬剤を、2〜4剤併用して使用する。典型的な例としてイソニアジド、リファンシピならびにストレプトマイシンの3剤併用かストレプトマイシン、イソニアジドおよびエタンブトールの3剤併用が初回治療から実施される。最近、優れた抗生物質の開発により、ほとんどの患者で高い治癒効果が得られるようになった。これにともない、入院加療期間の短縮化とともに働きながらの外来治療も可能になった。外来治療にとってもっとも大切なことは「服薬を指示どおりに正しく行うかどうか」であり、このことが十分実行できない患者は2〜3ヶ月入院させ、その間に、患者教育を行うことが肝要である。入院治療の適応は、広凡な病巣、胸水貯留などが認められ高熱、衰弱、呼吸困難などのあるばあいと肝障害、腎障害などがあり、在宅の薬物治療に困難が伴う場合がある。一方、ツベルクリン反応陰性者にはウシ型結核菌の弱毒BCG摂取を行うことで、結核菌に対する免疫力を高めるようにしている。

      

参考資料

 よくわかる病理学(小室 三郎著、金原出版、H9)

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